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TOPTOPICS>酒楽愉人がいる店 "professional bar Quercus” (都立大学)  第14話 クエルクス
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2006年9月24日(日)
酒楽愉人がいる店 "professional bar Quercus” (都立大学)  第14話 クエルクス 

【ドリンクチョイスならではの秘蔵酒】 酒楽愉人が書くBlog  これまでの酒楽愉人 

  ”都立大学”、東急東横線で渋谷から約10分、『喧噪とは無縁な住宅街の駅』 である。駅から歩いて2分足らず、其処には 街の宿り木 ”professional bar Quercus (クエルクス)” が在る。

 BARでは珍しい引き戸を開けると、マホガニーの1枚板 と 長身バーテンダーの岸原氏が ”肩の凝らない空気感”で迎えてくれる。バックバーは、照明による熱影響がボトルへ波及しないよう、工夫を凝らした構造になっている。

 ”都立大学”を選んだ理由を 「”都心には都心の”、”街には街の” BARの良さがあると思います。自分はずっと街のBAR(溝の口・たまぷらーざ)で働いてきたので、『街でBARをやりたい』 と考える方が自然でした。」 と話す185cm のマスターはバスケットボールの名手で、高校・大学スポーツ推薦、全国大会3位、神奈川県大会の最優秀選手、と筋金入りである。

 客としてBARへ行く時には、『ジンリッキー  →  ギムレット  →  マティーニ 』、と注文することが多いマスターに、ジンベースのカクテルを創っていただいた。 

 

 ジンリッキー 

  「お客様からの指定がない限りは、カクテルによってジンを使い分けしています。ブードルス は、自分のイメージの中では ギブソン にハマり過ぎている。 『ジンリッキー は、柑橘(ライム感)を出した方が美味しい』 と思っています。適度にバランスの良い ゴードン でいかがでしょうか。」 

 おや、七角形のタンブラー と共に、ライムとマドラーの添えられた小皿が。なるほど、これならばマドラーの置き場所に迷うこともないし、好みの調香が可能になる。

 「 『このくらいだ』、という分のライムはあらかじめ搾ってあります。」  

 ジンリッキー、爽やかな始まりに相応しいカクテルである。

   

シルバーブリット

 目の前で繰り広げられる創作状況を愉しむのも、カクテルの醍醐味である。 

 マスターは 冷えたジン に続いて常温のジンをシェイカーへ注いだ。その理由を 「冷えたジンは液体が硬いために空気が入っていかない。常温のジンは香りを出しやすいが、冷却過程で氷を溶かして仕上がりを水っぽくしてしまう。そこで、液体を柔らかくするイメージ分、常温のジンを使用しています。」 

 ジンのボタニカルキュンメルの香草感 が融合することで、カクテルとしての奥行きが生まれ、レモンの酸味がアクセントを与えている (カクテルのベース : ビーフィータージンキュンメル、レモンジュース)。

 ”キュンメル” は、シルバーブリット 以外のスタンダードカクテルに使用されることが少ない。ゆえに、バーテンダーは 『レシピを知っていても材料がないので創れない』、ということもあるので、他店にてオーダーの際にはご注意を。

 好きなお酒を伺うと、 「お酒でしたら何でも好きです。現在は日本酒党だったりします(笑)。学生の頃は、ロンリコブードルス を冷凍庫に常備していて死ぬほど飲みました。」 と話すマスターに ブードルス を使用した ギブソン を創っていただいた。  

 

ギブソン

 ”ギブソン” は 動(やや)もすると、『 マティーニ のオリーブをオニオンに置き換えただけのカクテル』 という印象を持たれがちである(カクテルベース : ブードルズベルモット)。

 その”違い”を 「私(マスター)にとっての ギブソン は、マティーニに対して よりドライなイメージを持っています。使用するジンもベルモットも・・・そして若干ではありますが比率も異なります。そして何よりも 『このカクテルには作り手一人一人の考えがグラスの中に込められている』 と思います。」

 マスターは ギブソンにも 冷えたジン と常温のジンを使用した。 ステア するのも空気を含ませること(混ぜることは大前提として)です。空気の入り方がまろやかさに繋がります。 ショートカクテル はお酒の温度を下げすぎると、『感じて欲しいモノ も 感じづらく してしまう』 んですよね。」

 マスターの細やかな配慮は、カクテルやボトルの温度に留まらない。

 「神経質にならずにリラックスして愉しんで下さい。”帰る前に1杯”、”風呂上がりに1杯”、気軽に寄って欲しいので チャージ はいただいておりません。”街のBAR”ですから。」 

   女性客が多く、一人の客でカウンター10席が埋まることも。マスター手作りの レバーパテ や フォッカッチャ も見逃せない。 『喰えるクエルクス』 なのである。 

 注文を受けてからフレッシュフルーツを搾り、氷板をグラスやシェイカーに合わせてナイフで切り分ける至極(しごく)丁寧な仕事ぶり。カクテルの技術も確かなものがあり、好みのモルトを見事に捜し当ててもらえる。

 ”クエルクス” とはラテン語で ”美しい樹”の意、帰る道すがら此処に住む人々を羨ましく思った。

professional bar Quercus

住所 : 東京都目黒区平町1-25-21  小山田ビル 2F  TEL:03-5701-1900

営業時間:19:00〜28:00  定休日:日曜 

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