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2006年11月13日(月)
【ドリンクチョイスならではの秘蔵酒】 酒楽愉人が書くBlog これまでの酒楽愉人 

ちょっとシックなSHOT BAR、葉巻が良く似合う。ゆっくり時間が流れ、HOTELのBARにいるかのような錯覚を覚える。天井を見上げると鏡張りだ。
”三茶(さんちゃ)” の愛称で呼ばれるこの街は混沌(こんとん)としている。 『お洒落で洗練された街』 という先入観を持っていたが、狭小な路地では早上がりしたサラリーマンが立ち飲みを堪能している。 そうかと思えば こんなに格好良いBARが在るのだから・・・。
「半分 勢いみたいなところもありますよ(笑)。」 と オーナーバーテンダーの小豆畑(あずはた)氏。この地にBARを開店(2005年3月)して1年7ヶ月になる。
「HOTELで働いていても、30年後どうなってるかわからない。50歳過ぎで開店して失敗したらどうするのだろう。」 との想いから、他業種も経験して開業資金を用意した。親友の協力もあり、イメージ通りの店を持つことに成功した。
マスターに ”ジャックローズ” を創っていただいた。

フレッシュザクロ の ジャックローズ
”ジャックローズ” は、バラの鮮やかな色と芳(かぐわ)しい香りをイメージしたカクテル。BARの基準をこのカクテルに設定する女性も多い(カクテルのベース : カルヴァドス、ライムジュース、グレナデンシロップ)。
無駄な動きのないコンパクトなシェイク、「コンペを意識したものになっています。」
おや 色が違う、”深紅”だ。 香りも違う、”柔らかで華やか”に立ち上る。既製品では出せない酸味。そう、フレッシュザクロでグレナデンシロップを作ったため、一風変わった仕上がり。いや、これこそが本物の ”ジャックローズ” である。
「本物を出したいという気持ちから、フレッシュフルーツのカクテルにはこだわっています。」 旬のフルーツの入荷状況は、ホームページ or 店内の黒板にて確認されたい。
続いて、バックバー の中心を占めるモルトウィスキーから、選んでいただいたのはこの4本。
小豆畑氏 の お薦めモルト etc & シガー
(左から BOWMORE 8y 、Glenfarclas 21y 、GLENALBYN 1966 、REDBREAST 15y )
「穏やかなモルトやアイリッシュが好みですね。」 カウンターのケース内にはキューバ産のシガーを各種常備するこだわり。1ランク上の遊びをモルトに合わせて愉しんでみてはいかがだろうか。
BOWMORE 8y (アイラ) : 「8年は1960年代後半蒸留品の特徴である南国系の果物の香りがあります。12年 も良いのですが、あえて この8年 をお薦めします。」
Glenfarclas 21y (スペイサイド) : 「鉄の女、サッチャー首相が愛した酒。バランスが良く美味いですね。レーズンのニュアンスがあるので、チーズと合わせるのも良いでしょう。」
GLENALBYN 1966 (ハイランド) : 「仕込み水がネッシーで有名なネス湖の水、1983年に閉鎖した蒸溜所のモルトです。ナッツでモルティーな風味を持ち、飲みやすい中に若干のスパイシーさがあります。モルト通の方に。」
REDBREAST 15y (アイリッシュ) : 「12年はピーティーですが、この15年は別物。パッションフルーツの味がするウィスキー、とても味わい深い逸品だと思います。モルトの原点はアイリッシュですので、是非飲んでいただきたいですね。」
”しっとりとした接客” の中にも ”芯の強さ” を伺わせるマスターに、『締めの1杯』 に良く出るという ”アイリッシュコーヒー” を創っていただいた。

アイリッシュコーヒー
”熱くて・冷たくて・甘い” それでいて 飲めば落ち着く不思議なカクテルだ。派手目な創作過程も愉しみの一つである(カクテルベース : アイリッシュウィスキー 、バニラ 、珈琲 、生クリーム)。
「同じ作り方でも ベースを カルヴァドス にすると、『ノルマンディコーヒー』になります。火傷しないよう、お気をつけください。」 バニラ香が優しく喉頭を刺激する。
自身も ”大の珈琲好き” だというマスター、客からは 『本気のアイリッシュコーヒー』 と評されている。
カクテルに対する探求心も旺盛で、 「 『30歳代は香り重視』、『40歳代は味重視』 という傾向があるように思います。年齢や好みを探って最適な味わいに仕上げるよう心がけています。」
とにもかくにも 丁寧に1杯を創っている、そう感じた。『どこまで真面目なのだろう』 と思い、「酔っぱらうこともあるのですか?」 と尋ねると、
「毎日ですよ。0 時まわると、ティスティングを開始したりしますし(笑)。」 ほぅ、確かめに参らねば。

店外から店内状況を見てとれるので女性も安心。場所柄、業界人が多く午前3:00に満席になることも。
「敷居が高いように思われてしまうことがあるんですよね。BARって飲み方に関してはルールがないと思うんですよ。ただマナーはあるので、それさえ守っていただければ・・・。」
”BARは男が女を連れてくる処” だと思っていたが、此処では逆転現象が起きている。場所柄なのか?店柄なのか?人柄なのか?
”やるなら今しかねぇ” を地で行くマスターを慕う友人や後輩は多い。価格は至ってリーズナブル、これからが更に楽しみなBARである。
住所 : 東京都世田谷区三軒茶屋2-15-14 ABCビル 1F TEL:03-3760-8271
営業時間:19:00〜5:00 定休日:日曜
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