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2007年3月30日(金)
【ドリンクチョイスならではの秘蔵酒】 酒楽愉人が書くBlog これまでの酒楽愉人 
Woodyな 暖かみの中、レアモルトに 李(リー)氏、シェリー、ガージェリー。
”ARGYLL (アーガイル)” は 新宿で最大級のシングルモルトを取り揃えるBAR。 小田急ハルクの裏手、”新宿生まれの新宿育ち”でも歩くことが稀(まれ)な路地に在る。
「 ”モルト”は 『仕事仲間』、”ビール”は 『家族』、”ワイン”は 『恋人』、”ブランデー”は・・・『愛人』ですかね(笑)」 一見(いっけん)クールも柔らかな物腰、店長の李(リー)氏である。
「 ”アーガイル”に入店してモルトを突き詰めていくうちに ”シェリーカスク”という存在に気付き、『シェリー樽って美味しいな』 → 『 ”シェリー”って何だ』 → 『 ”シェリー”を勉強してみよう』 と。世界で一番の品揃え(ギネスブックにも掲載されている)シェリー倶楽部 で ”その美味しさ”に頭を打たれました。」 さらに、スペインの BODEGA 巡りへ独りで旅立ったほどの惚れ込み様。
『 ”シェリー酒”って、紹興酒に似た味の?』・・・私はそれしか知らない。
「”味の幅”が広いお酒ですね。食前から食中・食後まで ”シェリー”というカテゴリーの中で通せるぐらいの。実はかなり深いのですが・・・勉強しづらい 少々難しいお酒でもあります。」
”アーガイル” では 8本のシェリー酒が取り揃えられている。シェリーには ”独特の注ぎ方”があるのは御存知だろうか。
「 当時は風呂無しアパートに住んでいたため、公園で練習して修得しました(笑)。」 という ”ヴェネンシア”で注いでいただいた。 想像以上にダイナミック、よくも零(こぼ)さずに注げるものだ。

上:”ヴェネンシアを操る李氏”、 下: ”シェリー各種”
(左から VAEDRO Palo Cortado Viejo 、Cream-Iberia 、ROSBORNE 10RFOLOROSO、DON ZOILO AMONTILLADO、OSBORNE FINO QUINTA、PEDRO ROMERO Manzanilla Aurora )
「種類によっては ”ヴェネンシア”で注がない方が良いものも。苦味が強く出てしまうことがありますし。”封空け直後”であれば、”ヴェネンシア”で注ぐことによる味の差は格段に出るのですが。」
ワインにおける ”ポアラー”や ”デキャンタ” 同様、やればいいってものではないようだ。アーガイルでは、”ヴェネンシアしたもの” と ”してないもの”を飲み比べることも可能。
VAEDRO Palo Cortado Viejo : 「「平均30年熟成の ”シェリー”。平均というのは ”古いモノと新しいモノを混ぜる”というシェリー独特の仕組み(ソレラシステム)があるためです。100年原酒や150年原酒が入っています。」
口にして、一瞬ハチミツのような味わい、甘味の退きは早く、香りは長く漂う。
Cream-Iberia : 「お酒が苦手な方はこのあたりから如何(いかが)でしょうか。食後酒にもよいかと。」
シェリーについて、「かなりの手間が掛かっている割には値段の安い、そして何故か飲食に関わっている方がハマってしまうお酒ですかね。」 不思議なことに飲むペースはワインに比べてスローダウンする。独特の芳香が成せる業(わざ)なのか。
”シェリー樽のルーツ”に続いて、モルトウィスキーを紹介いただいた。
左3本:”シェリー樽熟成のモルト・グレーン”、 右2本: ”レアモルト”
(左から Dalwhinnie 1980 Distillers Edition 、GLENKINCHIE 1986 Distillers Edition 、CHIEFTAIN'S CARSEBRIDGE single grain 42y、GLEN ORDIE 12y、BOWMORE 25y 1969 )
Dalwhinnie 1980 Distillers Edition、GLENKINCHIE 1986 Distillers Edition : 「ダブルマチュアド 、 ”シェリー樽”で 後熟 させたモルト。”シェリー樽”とは基本的に ”オロロソ樽” (Dalwhinnie)を指し、アモンティリャード樽(GLENKINCHIE)は少数派になります。」
CHIEFTAIN'S CARSEBRIDGE single grain 42y : 「シングルモルト ではなく シングルグレーンウィスキー。 カースブリッジは1983年に閉鎖されており、幻のグレーンウイスキーですね。」
GLEN ORDIE 12y : 「1980年代後半流通品。現在はグレンオード。優しく柔らかい味わい。アイラやシェリー樽のモルトに舌が疲れた時に飲むと、じんわり しみじみしてよいのではないでしょうか。」
BOWMORE 25y 1969 : 「ボウモアの60年代には、南国フルーツの味わいがあります。モルトファンにはたまらない逸品でしょうね。」
目にしたことのないボトルしか前面には並んでいない。知ったかぶりできる程度にモルトを飲んだなら・・・『シェリー樽は甘い、バーボン樽はドライ?』、貴方にまとわりついている ”先入観”はさりげなく解きほぐされ、”世界観”が拡がることだろう。
締めに ”ガージェリー・エステラ” を注いでいただいた。
”ガージェリー・エステラ を注ぐ 李氏”
「今日届いたばかりの樽です。」 店から注文を受けてから熟成タンクより樽詰めが行われ、翌日にはクール便で 配送される ”ガージェリー”。しかも ”開けたて”である。
初口はキレの中に深い苦味。飲み進むうち、見え隠れする甘味と酸味が喉頭に薫る。押しつけがましくないエールビール。
「(ビールそのものの)味も好きなのですが、”造ってる人”、”売ってる人”がすごく気持ちが良いのです。”味は人柄が現れる”と言いましょうか。」
”注ぐ人” が関わって完成するBEER、「一度 ”バーテンダー” を挫折をしたことがあるんですよ。」 李氏が仕上げるのだから尚更に美味い。

飲み手の80〜90%がリピーターであるというアーガイル、『数ある飲食店の中から何故私はBARへ行くのか?』・・・その答をようやく見つけることが出来た。
住所 : 東京都新宿区西新宿1-4-17 第一宝徳ビル3F TEL:03-3344-3442
営業時間 : 18:00〜27:00
無休
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