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2007年9月24日(月)
【ドリンクチョイスならではの秘蔵酒】 酒楽愉人が書くBlog これまでの酒楽愉人 

「僕達はウィスキー鑑定家ではない。ただの酒飲みじゃないか。貴方に貴方の言葉でシングル・モルトを語って欲しい。」
”モルト侍” こと 蓮村(はすむら)氏は J's BAR の オーナーバーテンダーである。
”ブログ” を始めたのが3年前(2004年〜)、”人気blogランキング” では常に上位をキープ。 「自分の言っていることがどれぐらい人の耳に届くのか試してみたかった、というのが一番素直な気持ちですかね。」
ユニークかつ感性溢(あふ)れる文章は、多くの酒好きを魅了する。例えば、”シングルモルトと寿司ネタ”、”シングル・モルトを美味しく飲む条件”、”ジンライムとカレーライス&マティーニ” そして ”カタルシス”。蓮村氏の人間性を垣間見れよう、映像が浮かぶから解りやすい。
「皆、知っていることしか喋っていない気がして、それが不満でした。ブログであれば同じ場所にいなくても同じ酒を巡って多くの人が ”自分の言葉で” 意見交換できるな、という気持ちがありまして。」 刺客、悪代官、越後屋、忍者etc 登場人物が増えてきている。
蓮村氏がバーテンダーになった ”きっかけ” は、「普通にサラリーマンをやっていたのですが、なんとなく嫌になり 辞めて1年だけ遊んで暮らそう、少しプラプラして、その先のことを考えてみようかと。どうせやるなら、”よっぽど金の良い仕事”か、”今までやったことのない仕事”か、どちらかにしようと。」
当時は雑誌媒体の ”フロム・エー”を見て ”バーテンダー悪くないな”、とアルバイトの面接へ。それが始まりであったという。

” 蓮村氏の好きな モルトウィスキー ”
(左から
MACALLAN 12y、HIGHLAND PARK 34y )「(バーテンダーとして)半年くらい働いていたら、一生続けても良い仕事じゃないかなと。決して恥ずかしい仕事ではないし、自分も愉しむことができる。集中して働くこともできるだろうし、夢のある仕事ではないかと思うようになりました。」
時給800円のアルバイトから、1年経たずに社員へ。そして 1994年5月12日に独立。
その蓮村氏が 好きなモルトウィスキーは
MACALLAN 12y : 「一番最初好きだったのはマッカランですかね。飲んで、”確実に味が違う”のが一発で解ってとても美味しいと思ったモルト。以来マッカランは好きな銘柄の一つではありますね。気になる銘柄と言った方がよいのかな。」
HIGHLAND PARK 34y : 「マッカランの後はハイランドパーク。自分の中にスタンダード感があるというか。1本だけ選ぶ ということであれば本品になります。」
蓮村氏が独立時に掲げていた ”人は何故酒を飲むのか?” 、 現時点の ”答え” は
「一言で言ってしまうと、愉しむため、快楽のためですかね。何のために酒を飲むのかということの ”答え” にはならないけれども、酒はあなたの苦しみも悲しみも減らさない。ただ楽しみを増やすのみである、ということぐらいは解ってきた気がします。」
飲んで感じたことを起点に、どこまで ”愉しみ”に近付くよう進んでいけるか。蓮村氏はそのプロセスを重要視している。その第1段は、”モルトファイル”と”印象ビーム” である。
” モルトファイルと印象ビーム ” & ”アイラ・モルト考”
「”ウィスキーが何故美味しいのか” ずっと考えてきて 結局とてもシンプルな所に辿り着きました。”コクがあるから”です。その”コク”がどのように形成されているのか、を考えると、コクの在り方として 1)フルーティーな甘味、2)麦芽の甘味、3)ダシの旨味 があるのではないかと。」
形を見て 値段も考えながら、”どんなモルトが自分好みなのか”を ある程度視覚的に理解できるように創られている。
「一般的なストライクゾーンは確かに在るんでしょうけども、貴方のヒットゾーンは違うのかもしれない、ということですね。”ストライクゾーンとヒットゾーンの違い” みたいなことを認識していただけたら・・・。私はシングル・モルト売りの自分を”打撃練習用投手”だと思っています。悪球打ちも 良いじゃないですか。」
確かに 自分の好み(ヒットゾーン)が解ってくれば、他店へ行っても(何が飲みたいのか)説明ができるはずだ。
「正しいことを語る必要はないし、貴方が思ったことを語ればよいし。正しいことことを語ろうと思う人は知ってることしか喋れなくなってしまう。何処かで聴いてきたことを喋ってしまうだけで・・・。そんな飲み方しても面白いのかなぁって。」 嗜好品であるお酒の一番素敵な処を放棄すべきではない。
蓮村氏は ”自分の言葉で”語っている。「ラーメンのスープに例えて話しますと、丁寧にダシを取ってあるから薬味が活きてくる訳です。モルトも同じで、薬味だけが在りダシを取っていなかければ美味しいラーメンにはなりません。”アードベッグ”が好例ですが、ダシがしっかり取ってあり、薬味が加わるから味のバランスは壊れずにいる。」
”貴方に貴方の言葉でシングル・モルトを語って欲しい” との想いから誕生したのが 第2段 ”スタンダード18(eigteen)” である。
「シングル・モルトの森に18本の看板を立てた、というようなイメージです。地図を描き、立ち位置を知り、”良し悪し”ではなく”好き嫌い” を語っていただけたらと思います。おいしいことと愉しいことは違いますので。」
”森の入り口” で躊躇していたり、樹海を彷徨っている のなら、蓮村氏にガイドしていただくといい。”解って” いけるから ”愉しい”。
「リヴェットが好きであればフルーティな方向に、フィディックが好きだとおっしゃるお客様は麦系のモルトに引っ張っていける感が強い。どちららともピンと来なければダシ系を好まれるのでは? という考えでお出ししております。」
(写真右下: {CRAGGANMORE 12y、DALWHINNIE 15y、GLENFIDDICH 12y :麦系モルト}・ 蓮村氏・ {THE GLENLIVET12y、GLEN ELGIN 12y、GLEN ROTHES : フルーツ系モルト})
” スタンダード18(eighteen) ”
( 写真左: GLEN ELGIN 12y、DALWHINNIE 15y )
「18銘柄の中で、フルーティーで一番甘味のあるのがグレンエルギン。麦・フルーツ・ダシの3つで考えた時に 麦芽系で甘味があって軽めなのはダルウィニーでしょうか。ダシっぽく薬味が効いている感が一番強いのはアードベッグですね。少々エキセントリックだとは思います。アードベッグとかラフロイグは、今まで飲んだことのない人には”解る”ことだけは確実なんですよ。”これは違う”という感覚が直感的におちてきて解る。アイラモルトにいきなりハマってしまう人が世の中に沢山いて、何故ハマってしまうのかというと、”自分がお酒を解ることができたという快楽が落ちてくるから。”」
貴方は自分のヒットゾーンを知りたいのか、それともストライクゾーンを見極めているのか。 貴方は何処に線を引くのか?
「お酒を飲むことの究極の愉しみは ”解っていくこと” ではないでしょうか。酩酊することも快楽の一つ。その先に格好つけることがあり、”美味しさに気が付いて知ることを楽しい” と思うようになり、解ることまでいけると お酒は文化になっていくんだろうなぁと、僕は思います。」

「貴方が知っていることではなく、どう思っているかを伝えてくれれば、次の提案ができると思う。”解った”ということは快楽に繋がっていく。 だからこそ、貴方に貴方の言葉でシングルモルトを語って欲しいのです。」
”モルト侍” こと 蓮村(はすむら)氏は ”客の好みを探り当てる専門家” である。
住所 : 東京都豊島区池袋2-30-13 サブコート B1F TEL:03-3984-8773
営業時間 : 20:00〜29:00 無休
「こういう仕事をしていて、とても辛(つら)くなるときが僕はすごくあって、私は饒舌(じょうぜつ)でよく喋る人だと思われているし、そういう風に見られることに全然問題もないし、不愉快に思うことも全然ないのですが、ただそういう風にだけ言ってる人にやっぱり理解してもらいたいと思うのは、”僕は人の話を聴く”能力があるということです。人の話を聞けるというのは一つの能力だと思うし、実は喋っているだけではなく、人の話を聴けるっていうこと、そして、相手の話を一杯出そうとするから過剰に過ぎるほど喋っていると思われることもあるのですが。相手をどうやって刺激しいくか、そのことによって相手に何かを喋らせる。人って喋っていると勝手に良くなっていくんですよ。説得することは納得することなんですよ。何かとても困っている人がいて、僕に何かを説明しようとして、説明しながら腑に落ちていること姿を見ることがとってもあるんですね。人の辛(つら)いものっていうのはやっぱりこうコチラも背負いづらいんですよ。でも愉しいことだったら一緒にできるんじゃないの、っていうのが。お酒は愉しむためにあるべきだって僕は思うし、シングルモルトであれば・・・」
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